保健学研究科

お笑いライブ鑑賞でストレス軽減・楽観性向上を確認 ― 本学研究成果が国際学術誌に

2025.05.07

弘前大学大学院保健学研究科の冨澤登志子教授を中心とする研究グループは、お笑いライブを鑑賞することが、一般市民の心理的ストレス(悲観性、不安感)および生理的ストレス指標を短期的に軽減し、楽観性を高める効果があることを明らかにしました。この研究成果は、国際学術誌「Health Psychology and Behavioral Medicine」に掲載されました。

 

本研究は、2023年9月に弘前市民会館で開催されたお笑いステージ「TAnGE OMOSHÉ」の来場者101名(18~64歳)を対象に実施されました。参加者は、シソンヌ、とにかく明るい安村、もう中学生、パンサーら人気お笑い芸人4組による約2時間のライブパフォーマンスを鑑賞。鑑賞の前後で、質問紙調査(楽観性・悲観性、不安感など)と唾液採取(ストレスマーカーである唾液α-アミラーゼ(sAA)活性測定)を行いました。


主な結果として、ライブ鑑賞後に参加者の楽観性スコアは有意に上昇し、一方で悲観性スコアと不安スコアは有意に低下しました。また、ストレスによって上昇する唾液α-アミラーゼ(sAA)活性も、ライブ鑑賞後に有意に低下。特に、参加者の63.7%で鑑賞後にsAA活性の低下が見られました。鑑賞後の楽観性の高さには、「他者によって笑わされる傾向が強いこと」や「愛想笑いの傾向が低いこと」などが関連していることも示唆されました。

 

研究代表の冨澤教授は、「多くの人が経験的に感じている『笑いは心身に良い』効果をもたらすことを、心理指標と生理指標の両面から客観的に示すことができました。お笑いライブのような、皆で楽しさを共有できる文化的な体験が、ストレス軽減や気分の改善に有効な手段となり得ることを示唆しています」と述べています。

 

本研究は、日常生活における「笑い」の重要性を再認識させるとともに、地域における文化活動が公衆衛生やメンタルヘルス向上に貢献する可能性を示しました。研究グループは、この知見が今後のストレスマネジメント等の取り組みに応用されることに期待を寄せています。
発表論文
•雑誌名: Health Psychology and Behavioral Medicine (Vol. 13, Issue 1)
•論文名: Unlocking optimism in everyday life: a short-term study on the power of live comedy to reduce stress and anxiety in general public
•DOI: 10.1080/21642850.2025.2493141
研究者
冨澤 登志子 教授、堀江 香代 准教授、因 直也 助教、高間木 静香 助教、三上 佳澄 助教 (弘前大学大学院保健学研究科)、七島 直樹 教授 (青森県立保健大学健康科学部)

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